キャンディークラッシュ:Facebook発でモバイルパズルを変えた3マッチゲーム
Kingが2012年に発売した『キャンディークラッシュ』の誕生の経緯、3マッチのルールと「サーガ」構造、名作とされる理由、続編と今遊ぶ方法をまとめました。
『キャンディークラッシュ(Candy Crush Saga)』は、同じ色のキャンディーを3つ以上一列にそろえて消すパズルゲームです。電車の中や待合室でスマートフォンでこのゲームを遊んでいる人を一度は見たことがあるほど、2010年代のモバイルゲームを代表する名前になりました。
この記事では、『キャンディークラッシュ』がどのような経緯で作られたのか、基本ルールとレベル構造はどうなっているのか、なぜ今でも名作として語られるのか、そしてどのような続編と影響を残したのかを順に見ていきます。最後に、今このゲームを楽しむ方法もまとめました。
ひと目でわかる概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発売 | 2012年4月12日(Facebook)、同年iOS・Android |
| 開発 | King |
| プラットフォーム | Facebook、iOS、Android、Windows Phone、Windows 10 |
| ジャンル | タイルマッチング(3マッチ)パズル、基本プレイ無料 |
誕生の経緯
『キャンディークラッシュ』を作ったKingは、もともと自社サイトやYahoo!のようなポータルにブラウザゲームを公開していた会社でした。2011年にポータル向けに出した「Candy Crush」は、制限時間内にスコアを競うシンプルな3マッチゲームでしたが、キャンディーのアニメーションと紙人形のようなキャラクターのおかげで、サイト屈指の人気ゲームになりました。
その頃、Facebookがソーシャルゲームの中心地になり、Kingのポータル利用者は大きく減りました。KingはWeb開発組織を分けてFacebookとモバイルゲームに集中することにし、既存のゲームをベータとして公開して反応の良い作品だけを育てる方式を選びました。2011年10月に出た『Bubble Witch Saga』が大成功を収めると、決められた手数の中で目標を達成し、レベルを一つずつ開放していく「サーガ」構造が会社の定石として定着しました。
『キャンディークラッシュ』は、ポータル版Candy Crushの人気にこのサーガ構造を加えた作品です。レベルマップをボードゲームの盤のように飾るというアイデアは、共同創業者のセバスチャン・クヌートソンが出しました。2012年4月にFacebook版が初めて登場したとき、レベルは65個しかありませんでしたが、数週間で400万人を超えるプレイヤーを集めました。
同年に出たiOS・Android版は、Facebookでの進行状況と同期するように作られました。オフラインでも遊べて、再接続すると記録をそろえる機能を入れるために、モバイル版の発売が少し遅れたそうです。Kingは当初、このゲームの人気は半年ほど続くと見てサポート人員を少なく配置しましたが、人気が続いたため長期運営に方針を変えました。
遊び方
基本ルールはとてもシンプルです。隣り合う2つのキャンディーの位置を入れ替え、縦か横に同じ色のキャンディーを3つ以上そろえると、そのキャンディーが消え、上にあったキャンディーが落ちてきて空いた場所が埋まります。このとき新たにそろった列ができると、連鎖して消えてスコアがさらに上がります。
- スペシャルキャンディー:4つ以上そろえると、列全体や周囲を一度に消すスペシャルキャンディーができます。スペシャルキャンディー同士を組み合わせると、さらに大きな効果が出ます。
- レベルの目標:決められた手数の中で、ゼリーを消す、材料を下まで落とす、特定のキャンディーを集めるといった目標を達成しなければなりません。
- 星とライフ:目標を達成するとスコアに応じて星をもらい、次のレベルに進みます。失敗するとライフが1つ減り、ライフがなくなると時間が経って回復するまで待たなければなりません。
- エピソード:レベルは15個ずつまとめたエピソード単位で追加され、新しいエピソードごとに新しい障害物やルールが登場します。
レベル数は増え続けました。2016年9月には2,000番目のレベルが追加され、その後も新しいエピソードや期間限定コンテンツが定期的に加えられています。かつてはフクロウのオダスが眠りから覚めないよう2色のバランスを取る「ドリームワールド」という別のレベル群もありましたが、今は入れません。
お金を使わなくても最後まで遊べますが、行き詰まったレベルでは手数の追加やブースターを購入できます。この基本無料方式がKingの主な収益源です。
なぜ名作なのか
3マッチパズル自体は『キャンディークラッシュ』以前からありました。このゲームが特別なのは、おなじみのルールを「短く区切って長く楽しむ」構造に磨き上げた点にあります。
第一に、1回のプレイが数分で終わります。当時人気だった農場経営型のソーシャルゲームのように長時間付き合う必要がないため、ちょっとした空き時間に取り出して遊ぶのにぴったりでした。モバイル版が出てから人気が大きく伸びたのも、こうした性格のおかげだという評価が多くあります。
第二に、レベルごとに目標や盤面の形が違うので、同じルールでも毎回違う問題を解くことになります。一度でクリアできないレベルに何度も挑戦するうちに、スペシャルキャンディーをいつ作り、どこで使うかのコツを自然と身につけていきます。
第三に、Facebookの友達と進行状況を比べたり、ライフを送り合ったりする仕組みが、自然と人々を呼び戻しました。2013年1月には、Facebookで最もプレイされているゲームの座につきました。Metacriticの平均スコアは79点で、「概ね好評」の評価を受けました。
もちろん批判もありました。繰り返し遊ばせる構造が中毒性が強すぎるという指摘があり、2014年には「Candy」と「Saga」という単語の商標出願をめぐって他の開発者から反発を受け、最終的に「Candy」の商標取得を断念しました。
シリーズと影響
『キャンディークラッシュ』の成功の後、Kingは同じ世界観の続編を次々と発表しました。
| 作品 | 発売 | 特徴 |
|---|---|---|
| キャンディークラッシュソーダ | 2014年 | ソーダが満ちてキャンディーが上に浮かぶルール |
| キャンディークラッシュゼリー | 2016年(全世界) | 盤面をゼリーで埋める対戦型の目標 |
| キャンディークラッシュフレンズ | 2018年 | キャラクターを選んで能力を使う方式 |
2017年には、アメリカのCBSでこのゲームをもとにした実写のゲームショーが放送されました。2020年からは「Candy Crush All Stars」という大会も開かれています。Kingは2016年にアクティビジョン・ブリザードに買収され、アクティビジョン・ブリザードは2023年10月にマイクロソフトに買収されました。
業界全体で見ると、『キャンディークラッシュ』は、無料で始めてレベルを一つずつクリアし、行き詰まったときだけアイテムを買わせるモバイルパズルの基本的な型を広く普及させました。その後、数多くの3マッチ・ブロックパズルが、レベルマップ、星3つの評価、ライフの回復といった仕組みを同じように使っています。
今遊ぶ方法
『キャンディークラッシュ』は今もiOSのApp StoreとGoogle Playで無料でダウンロードでき、FacebookやWindowsでも遊べます。Kingはレベルや期間限定イベントを継続的に追加しているので、今から始めても遊ぶことはたくさんあります。ソーダ・ゼリー・フレンズといった続編も一緒にサービスされているので、基本ルールに慣れたら、別のルールと比べてみるのも楽しいでしょう。
ピースを合わせて列を消すパズルが好きなら、ブロックをドラッグして置き、縦・横の列を消すKeke StudioのブロックパズルゲームSugar Pop Blocksも気軽に楽しんでみてください。
